癌と同様に、症状が無いまま病状が進行し、症状が現れたときにはすでに重症となってしまっていたり、時には死に至る危険性もある、いわゆる「サイレントキラー」と称される心血管疾患。危険因子となる生活習慣を見直すことで予防に繋がります。
十分な睡眠:
エネルギーや集中力を高めるためには、7~9時間の睡眠が必要だといわれています。
適切な睡眠時間をコンスタントに確保することで、心臓の健康を増進させるそうです。
また睡眠は、頭頂部からつま先まで、身体をくまなく修復してくれます。もちろん心臓も含まれます。
睡眠時には血圧が下がります。よって、睡眠時間が短くなると、高めの血圧状態で過ごす時間が長くなることになります。
最近の研究では、睡眠時間を増やすと血糖値が下がり、2型糖尿病のリスクが低下することが判明しています。
また、十分な睡眠がとれていないと、脳の空腹感をコントロールする部分に悪影響が及び、食べる量が増え、太ってしまう可能性があります。
睡眠をしっかりとって、心臓を労わってあげましょう。
歯のケア:
歯周病が心疾患の発症リスクを高めることが複数の研究によって明らかにされています。
歯の健康状態が悪いと、血流中に細菌が侵入し、心臓弁に影響を与えるリスクが高まります。
歯と心臓を最高の状態に保つために、1日2回の歯磨きとフロスを欠かさず、年2回歯科にて歯のクリーニング(普段のブラッシング等では落とせない歯石や、歯の表面に付着したタバコのヤニ、コーヒー、紅茶、緑茶の渋みなどを除去する施術)を行うよう心がけましょう。
また、糖分を控えることは、虫歯予防になるだけでなく、心臓にも良い影響を与えます。
定期的な運動:
積極的に身体を動かすことは、心臓の健康に大きく寄与します。
定期的な運動により、心臓が強くなるだけでなく、体重を管理しながら、動脈の損傷を防ぐことができます。
理想的なレジメン(行動指針)は、1日30分の運動を週5日行うことです。
ジョギングのような有酸素運動が心臓の健康に良いことは知られていますが、無酸素運動もないがしろにはできません。
ウェイトトレーニングや、筋肉に負荷をかける動きを繰り返し行うレジスタンストレーニングは脂肪を減らし、筋肉を引き締めます。
さらに、有酸素運動と無酸素運動を組み合わせた運動プログラムは、HDL (善玉)コレステロールを増やし、LDL (悪玉)コレステロールを減らします。
さあ、心血管の健康を促進するライフスタイルを始めてみませんか?
食生活や習慣を見直し、身体に良くないものを除外し、心臓の健康を取り戻しましょう。
きっと未来の自分の身体が喜ぶはずです。